プロダクトデザイン事例|折りたたみで携帯を自由にする——Difold Inc.「Origami Bottle」
- Design English Guide
- Nov 7
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画像ソース: [DiFOLD Origami Bottle] Via: iF Design
参照元: ([iF Designの記事])
📘 Daily Design Word|Foldable Design(フォルダブルデザイン/折りたたみ設計)
英文释义:A design approach that allows objects to be compacted or transformed through folding mechanisms, enhancing portability, storage efficiency, and usability across different contexts.
日语释义:折りたたみ構造によって形状を変え、携帯性・保管性・使用環境への適応力を高める設計思想。限られた空間でも快適に使える柔軟性を実現する。
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🌫 プロダクトデザイン事例|折りたたみで携帯を自由にする——DiFOLD「Origami Bottle」
概要
米国ミドルタウン拠点の Difold Inc. と、ブルガリア・ソフィア拠点の Hyperfold JSC による共同プロジェクトとして、 デザイナー Petar Zaharinov が手がけた「Origami Bottle」は、750 ml容量のウォーターボトルを 約80%折りたたんでポケットサイズ に圧縮できる構造を持ちます。
植物由来の高級素材を採用し、通勤時・アウトドア・ライブ会場などさまざまな使用シーンでの携帯性と機能性を両立しています。この折りたたみ型の設計は、ボトルにとどまらず詰め替え容器等の更なる展開も視野に入れた特許技術として位置づけられています。
Foldable Design の応用ポイント
“使わないとき”の形を設計する:折りたたんだ状態でポケットサイズになることで、収納と携帯の負荷を軽減。
容量と携帯性のトレードオフをデザインで解消:750 mlという実用容量を確保しながら圧縮率約80%を実現。
マテリアルから環境価値を体現する:植物由来素材を採用し、リユース・リフィル文化への橋渡しを意識。
用途を横断的に拡張する可変構造:ボトルのみならず、折りたたみ容器/モジュール収納等への技術応用が期待される。
💡 デザイナーへの示唆
Origami Bottle の事例は、折りたたむという動作を単なる機能としてではなく、体験の起点に据える設計の重要性を示しています。
冊子や説明書の中で語られる「携帯性」「収納性」という言葉を、実際に持ち出せる形に変換する力。
「しまいやすい」だけでなく、「忘れず持ち出したくなる」存在としてのプロダクト設計。
材料選定・構造設計・使用時/未使用時の二面性を、一体化して設計すること。
デザインが“折りたためる”仕様だけではなく、折りたたまれた後も価値を維持し、むしろ次の行動を促すプロセスになること。
つまり、折りたたみ構造は“省スペース”の手段であると同時に、モビリティ/行動範囲/ライフスタイルの拡張装置でもあります。この視点を、デザイナーが自身の制作に取り込むなら、日常動線の変化・荷物の可視化・持ち出し体験の刷新といったテーマが新たなデザイン的課題として浮かび上がるでしょう。



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