家具デザイン事例|成長に合わせて形を変える——Aimee Li「Sprout」
- Design English Guide
- Sep 15
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参考画像: Aimeeli Design の "table sprout" プロジェクトのスクリーンショット
出典: Aimeeli Design 公式サイト
📚 Daily Design Word|Modularity(モジュラリティ/モジュール性)
英文释义:A design approach in which products or systems are composed of interchangeable and reconfigurable units, enabling adaptability, customization, and repairability.
日语释义:製品やシステムを交換・組み替え可能な単位(モジュール)で構成する設計思想。利用者のニーズや環境の変化に応じて、形を変えたり修理したりできる柔軟性を持つ。
🌫 プロダクト事例|米国・Aimee Li による「Sprout」
概要
米国のデザイナー Aimee Li が 2024 年に発表した 「Sprout」 は、子どもの成長に寄り添う 高さ調整可能なモジュール式デスクです。ナットとボルトを使って子ども自身が組み立てや改造を行える設計で、**「遊び」ではなく「本物の家具」**として家庭のインテリアに自然に馴染みます。
成長や生活環境の変化に応じて部材を組み替えることで、幼児期から学齢期まで長く使用可能。さらに、部品ごとの構造が単純で交換しやすいため、修理やアップデートも容易です。家具としての耐久性だけでなく、ユーザーが「関与し続けられる体験」を重視したデザインと言えます。
🔑 Modularity の応用ポイント
成長や環境変化への対応 子どもの背丈や生活リズムに合わせ、机の形や高さを柔軟に変化させられる。
自己組立と関与 ナットとボルトによるシンプルな仕組みで、子どもが自分で手を動かし、所有感や責任感を育む。
修理・交換の容易さ モジュール単位で部品を差し替えることができ、製品の寿命を延ばす。
家具としての美的調和 遊具的ではなく「本物の家具」としてデザインすることで、長期的な利用を促す。
💡 デザイナーへの示唆
Sprout の事例は、デザインを「完成品」として提供するのではなく、使い手が関わり続けるプロセスとして設計することの重要性を示しています。
機能の柔軟性だけでなく、ユーザーの体験の柔軟性をどう組み込むか。
修理・再利用を容易にする設計が、製品の寿命と愛着を延ばす。
モジュール性を持たせることで、文化的・教育的な価値を同時に育むことが可能。
デザイナーにとっても、「部分を交換しながら長く使える」という視点は、伝統工芸の補修文化や現代のサステナビリティの潮流と接続し得る大切なヒントとなります。



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